<プロボクシング:WBA世界スーパーフェザー級王座決定戦12回戦>◇28日(日本時間29日)◇パナマ市

 WBA世界スーパーフェザー級2位ホルヘ・リナレス(23=帝拳)が2階級制覇を達成した。同級9位ワイベル・ガルシア(27=パナマ)と王座決定戦を行い、5回1分8秒TKO勝利した。昨年7月のWBC世界フェザー級王座に続く2個目のタイトル。17歳で来日し、帝拳ジムでプロデビューしたリナレスは、日本ジム所属選手として史上6人目の2階級制覇。日本ボクシング界の男子現役世界王者は06年以来となる史上最多タイの7人となった。リナレスの戦績は26勝(17KO)。

 怒とうの30連打だった。リナレスは5回、右ストレートでガルシアをぐらつかせると、一気に勝負に出た。高速回転の強打で、同回1分8秒、レフェリーストップによるTKO勝利。念願の2階級制覇に、日本育ちのベネズエラ人は、キャンバスに顔を伏せた。「良かった。すごく頑張った」と日本語を口にして涙を流した。

 昨年7月、WBC世界フェザー級王座を奪取。今回はスーパーフェザー級に1階級上げたことで、持ち前のパワーを生かせた。フェザー級時代の減量苦もなくなり、練習と同じようなスピードも維持。1回から左アッパーで相手をぐらつかせるなど、相手を翻弄(ほんろう)した。

 昨年12月以来の実戦だった。今年5月には右肩痛でWBCフェザーの2度目の防衛戦は中止。それでも、焦らず、年内の2階級制覇を見据えた。1回4分のスパーリングでスタミナ強化するなど、この日に備えてきた。精神面では「ラミちゃん効果」も大きい。ベネズエラ出身の巨人アレックス・ラミレス外野手を兄のように慕った。表参道でメキシコ料理を食べに行くなど気分転換もした。

 今後はスーパーフェザー級で1、2年の間、防衛を重ねる予定。その後はライト級に上げて3階級制覇、30歳までにスーパーライトも制して4階級制覇の夢を持つ。日本育ちの「世界的スター」を目指す男にとって、2階級制覇は通過点にすぎない。