全日本の武藤敬司(46)が30日、神奈川県内の全日本道場で練習中、ぎっくり腰を発症し、全治2~3週間と診断されたことが分かった。4月5日開幕のチャンピオン・カーニバル(CC)を目前に控えての負傷だけに、武藤は「しっかり準備するつもりだったが、けがするなんて、まだまだ気持ちが青い」と落胆。2年ぶり4度目のCC優勝に黄信号がともった。

 武藤は午前9時過ぎから道場で筋力トレーニングを行い、重さ45キロのダンベルを運んでいる途中で痛みを感じたという。ストレッチなど試みたが痛みがひかず、都内の整骨院で治療を受けて急性腰部ねんざと判明した。CCには出場するとしたが、今後の調整不足は否めない。「ぎっくり腰になっちまったよ。まったく面目ねえ」と反省した。

 14日の両国大会では武藤の化身グレート・ムタが、高山善広に敗れて3冠ヘビー級王座を失った。4月5日のCC開幕戦では、その高山とのリベンジ戦。完全休養は1日だけで高山戦に向けて練習のペースを上げていただけに、今回の負傷は痛い。もともとひざが悪い武藤が新たな“爆弾”を抱えてしまった。【塩谷正人】