キックボクシングのK-1は23日、都内で緊急記者会見を開催。須藤元気K-1プロデューサー、宮田充Krushプロデューサー、第8代K-1ワールドGPライト級王者の永澤サムエル聖光(36=B Make)が出席し、「K-1ワールドMAX 2026」(12月29日、神奈川・横浜BUNTAI)で、永澤と皇治(37=TEAM ONE)による王座戦を実現させる方針を発表した。

事の発端は、9月12日のK-1代々木第二体育館大会にさかのぼる。同大会で永澤は当時の王者、里見柚己を2回KOで下し、K-1ワールドGPライト級王座を獲得。ゲスト解説者として来場していた皇治が同王座への挑戦を表明し、永澤も試合後のコメントで迎撃の構えを見せていた。

その後、約1カ月以上にわたりX上で両者のトラッシュトークが繰り広げられる中、21日に開催された「2026年度K-1グループ上期業績報告会」に来場した永澤が、須藤Pへ直接「あいつを無理やり引っ張り出してください」と直談判。これを受けてK-1サイドは王座戦実現へ乗り出す運びとなった。

この日の会見冒頭、マイクを握った永澤は、SNS上でRIZIN出場やファイトマネーの条件をちらつかせる皇治の態度に強いいらだちをあらわにした。

「せっかくタイトルマッチをやってやるって言ってるのに、皇治がいきなり『RIZINやるんやでー』とか『ファイトマネーいくらやないと嫌やでー』みたいなことを言ってるんで、キモくないですか? タイトルマッチやってやるんだから、逆にてめえで払えよって感じだし。ちょっとムカついたんで、おととい、須藤さんのところに行って直談判して『あいつを無理やり引っ張り出してください』ってお願いしたんですけど」

さらに永澤は、皇治が過去に武尊や那須川天心と対戦してKO負けしなかったことを誇っている点についても痛烈に批判した。

「いまだに『ワシは武尊とやったんやでー』『天心ともやったでー』みたいな。いやお前、どっちも負けてんだろ、みたいな。普通にかっこよくないし、それで『KO負けしてないからワシは強いんやでー、サムエルに勝てるでー』みたいな、ダサすぎて。今回はもし決まったら、俺が完全にKOするから」

質疑応答でも永澤の毒舌は止まらず、皇治を「知名度のある雑魚」「雑魚シーサーナルシスト野郎」と切り捨て、「ここ3連戦でKrushトーナメントチャンピオン(西京佑馬)、Krushチャンピオン(大岩龍矢)、K-1チャンピオン(里見柚己)を倒してんだよ。ちょっと休憩だよ。こないだダウンしてるし、アゴを休ませないと。皇治のパンチじゃ絶対倒れないんだから、俺は」と、皇治戦は“休憩”だと強調。いざ試合となれば「顔で倒れないならボディーでもいいね、足も効かせるね。もん絶させますよ」と皇治を完全KOすると予告した。

一方、須藤Pは、当初は他の強豪選手を次期挑戦者として選考しており、「現実的にはちょっとないかなと思っていた」と明かしつつも、永澤の熱い思いを受けて方針を転換したと説明。「正直ありえない形ではあるんですけども、12月29日、横浜BUNTAIでこのK-1ライト級タイトルマッチ、サムエル選手と皇治選手、正式に決めていきたいなっていうふうに決意いたしました」と明言した。

また、ネット上で一部のK-1ファンから「皇治とタイトルマッチをやるならK-1は終わりだ」といった強い反対意見が出ていることに対しても、須藤プロデューサー「全員に望まれるマッチメイクじゃないからこそ組む価値があるのかなって。やっぱり賛否両論ってあっていいと思うんですよね。それが一つこうやって話題になって大きな振り子になっていくのであって。サムエル選手は知名度も動員力もある皇治選手のファンを全部食ってやろうという素直な気持ちがあって、皇治選手は皇治選手で『36歳のサムエルならワンチャンあるぞ』と、いきなり飛び級でタイトルマッチができる。なかなか『お互いおいしい』っていうマッチメイクってなくないですか?」とポジティブな見解を示した。

交渉を担当する宮田Krushプロデューサーによると、現時点で皇治本人への打診に対しては「今、寝技の練習で忙しい」「RIZINと打ち合わせがダブルブッキングになった」などとはぐらかされており、具体的なファイトマネーの提示や正式な交渉のテーブルにはまだついていない状態だという。

この状況をふまえ、須藤Pは皇治側からの回答期限を25日夜までに設定。「ダラダラしてもしょうがないんで、今日、金曜日ですよね。明日、明後日(日曜)までには、もうこれで決まんないならこの話はナシです。皇治選手、やる気があるんならもう本人の中で決めてると思うので。日曜に回答がなかったら、この話はないと考えてください」と強調した。

もし皇治側がオファーを拒否、あるいは期限までに回答しなかった場合、須藤Pは「12月には(永澤の)試合を決めていきたい。世界展開していく中で強豪選手をいくつか絞ってある段階ではあるので、より強い選手を当てていきたい」と語った。果たして皇治は25日のタイムリミットまでにどのような決断を下すのか、注目が集まる。