燃え上がる民家から女性を救出し、さらに初期消火も行ったとして、プロキックボクサー水落洋祐(24=はまっこムエタイ)さんが11日、横浜市南消防署から感謝状を贈られた。

 水落さんは4月12日午後4時40分ごろ、横浜市南区井土ケ谷上町をバイクで通りかかったときに民家の火事を発見。ドアが火に包まれていたので、窓をたたいて家の中にいた40代女性に火事を知らせた。ところが女性が腰を抜かしてしまったため「お姫さまだっこして外に出した」(水落さん)。

 女性を家から10メートルほどの路地に座らせたところで、家全体が炎にのまれて黒煙が立ち上った。水落さんは集まった住民に消火器を持ってくるように指示して、立て続けに消火器3本を噴霧し終わったところで、駆けつけた消防隊に消火活動を引きついだもの。

 高松益樹署長(54)は「発見、救出、通報、初期消火と素人でここまではできない。さすがプロの格闘家だ」と感心。水落さんは04年4月デビューで現在全日本キックボクシング連盟フェザー級4位。「消防士だった父親から人命第一とずっと言われてきた。年内にタイトル戦をして、今度は本業で記者会見されたいです」と語った。