<プロボクシング:WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇10日◇東京・代々木第2体育館

 2年8カ月ぶりの日本のリングで、2階級制覇王者ホルヘ・リナレス(24=帝拳)が衝撃的な初黒星を喫した。初回43秒、ガードのすき間から入ってきたファン・カルロス・サルガド(24=メキシコ)の左フックを右こめかみに食らうと、あおむけにダウン。この一発ですべてが終わった。何とか立ち上がったが、コーナーで連打を浴びると腰から崩れ落ち、わずか73秒で王座を手放した。

 デビュー以来27連勝(18KO)で、世界戦は4戦連続KO勝ち。スーパースターへの道を着実に歩んでいただけに、「パンチは見えてたけど少し変則的に伸びてきて反応できなかった。信じられない」と本人もショックを隠し切れなかった。先月、元6階級王者デラホーヤ氏が社長を務めるゴールデンボーイ・プロモーションと3年契約を交わしたばかり。同社のマッチメークを担当するディアス氏は「負けたから契約を解消することはない」と話した。2度目の防衛に失敗したが、まだ24歳。「リマッチしたい」と、リナレスは再戦を希望した。