<プロボクシング:WBA女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦>◇17日◇さいたまコミュニティアリーナ

 王者天海ツナミ(25=山木)が2度目の防衛に成功した。3回に挑戦者江畑佳代子(34=ワタナベ)に左ジャブを浴びせてペースをつかんだ。その後は右ストレートなどで攻め、ジャッジの採点は3から6ポイント差の3-0で判定勝ちを収めた。

 天海は勝者のコールにも笑みはなかった。「ホッとしたけど、内容が思い通りでなかった」。チャンスもあったが、世界戦で初のKO勝利はならなかった。初回から天海が前に詰め、江畑が足でかわす展開。「フットワークが速くて中に入れなかった」。3回にセコンドから「左ジャブ」の声。左を伸ばすとクリーンヒットした。その後は右ストレートでのけ反らせ、左フックでぐらつかせた。江畑は本来ライトフライ級と2階級下だけに「パワーでダメージを与え、馬力勝ち」と山木会長。天海は「当たって倒せそうでも、あとの連打が出ず、詰められなかった」と反省した。

 3度目の防衛戦は8月に暫定王者カロリーナ・グティエレス(アルゼンチン)と統一戦が予定される。山木会長は「12時間の時差は大きい。出来れば日本でやりたいが交渉次第」と話す。天海はベルト統一へスピードを課題に挙げた。