WBA世界バンタム級王者亀田興毅(24=亀田)がV2戦で、約7割のKO率を誇る無敗挑戦者を迎え撃つ。8月31日、東京・日本武道館で同級8位デビッド・デラモーラ(23=メキシコ)と2度目の防衛戦を行うことが2日、発表された。興毅が全勝の相手と世界戦に臨むのは初めて。5月のV1戦(ダニエル・ディアス戦)で世界戦初のKO勝利を挙げた興毅は「もっともっと上を目指す。きっちりバチッと倒したる」とキッパリ。自身初のV2防衛へ、集中力を高めた。

 危険な挑戦者を迎えた。現在、WBC傘下の中米連盟同級王座を保持。末弟の和毅(19=同)が同王座を返上した直後、正規王者となった。23勝で16KOとKO率は約7割という伸び盛りのメキシカンだ。まだ試合ビデオも手にできていない興毅は「相手は3階級制覇王者を倒して箔(はく)をつけようと狙ってくる。KO率は高いし、パンチもあるんとちゃう。油断したらヤバイけど自信はある。返り討ちにしたる」と、両拳を握って気合を入れた。

 この日、亀田流トレの一端を披露し、バンタム級の体作りが順調であることを示した。減量前の現在、体重は61キロまで増加。胸囲も100センチを超え、ふくらはぎも2~3センチ太くなったという。「パワー、スピード、スタミナの3つとも一緒に上げた。1戦1戦違うボクシングをみせたい」と興毅。心身ともにノリノリの状態を保つだけに「初の武道館。歌の聖地やし、3曲ぐらい歌ったろうか、ジャイアン並み」と、リップサービスで締めくくっていた。【藤中栄二】

 ★この日披露した主な亀田流練習メニュー★

 ◆一升瓶トレ

 両手に1本ずつ一升瓶を逆さに持ち、手首を返しながらストレートを放つ。左右両方の手首を鍛える。パンチを繰り出すバランスが悪いと一升瓶同士が激突し割れる。

 ◆ナワ

 綱引きで使用する太さの綱をコーナーにくくりつけ、両手で1本ずつ握って左右上下に振る。30秒を1本で、短時間のインターバルで振り続け、両腕の筋肉を鍛える。

 ◆タイヤ

 大型トラック用のビッグサイズのタイヤを両手で持ち、ゆっくりとスクワットする。下半身強化だけでなく、両腕の筋力アップに効果的。