WBC世界バンタム級王者の山中慎介(29=帝拳)が「あげまん妻」効果で、長期政権を築く。9日、先月24日に会社員の菊池沙也乃さん(27)と結婚したことを発表した。沖縄生まれで、タレントのベッキー似の夫人からは「しんちゃん」と呼ばれていることも明かすなど、ラブラブモードに包まれた。

 顔見知りだった沙也乃さんとは、日本王座を防衛した昨年3月の祝勝会で再会。意気投合し交際が始まると、山中の運気は急上昇した。同11月の世界王座決定戦を11回TKOで制して王座奪取に成功。先月6日には元3団体統一世界スーパーフライ級王者の大物ビック・ダルチニャンに大差判定勝利で初防衛を飾った。

 「会った時からビビッときた。笑いのツボも同じで、2人でいると、笑いが絶えないんです」。きつい練習と、やるかやられるかの緊迫した試合。性格と価値観のあった夫人の癒やし効果が、運気の上昇につながったことは間違いない。今年10月で30歳になることもあり、初防衛戦前に「勝ったら結婚しよう」とプロポーズした。

 この日、都内ジムで、8月に予定する2度目の防衛戦に向けて始動。今後は世界5階級制覇王者のホルヘ・アルセ(メキシコ)ら、ダルチニャンに続く大物食いを狙う。「子供は欲しいですね。子供が“世界王者”と理解できるまでは、王者でいたい」。「あげまん妻」とともに長期防衛ロードを歩む。【田口潤】