池原が無念の判定負けに号泣/ボクシング※画像クリックで拡大表示<プロボクシング:WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇10日◇大阪府立体育会館◇観衆6000人

 WBA世界バンタム級4位の池原信遂(31=大阪帝拳)が、世界初挑戦で同級王者ウラジミール・シドレンコ(31=ウクライナ)に0-3の判定負けを喫した。

 血と涙で顔を濡らし、池原が号泣した。花道を引き揚げ、会場の扉を出た直後。「先代(故吉井清前会長)と約束したのに…すんません」。判定0-3の完敗。観衆の前では懸命に涙をこらえたが、震えるまぶたは限界だった。ボクサー人生13年、夢に見た世界初挑戦の切ない幕切れだった。

 初回から突進したが、正確な王者のジャブに阻まれた。2回終盤には右ストレートをアゴに浴び、体と心が揺れた。「1発もらって迷いが出た。パンチに気持ちが乗らなくなった」。4回にはバッティングで右目上をカット。あとは前に出ても両拳は空を切り続けた。

 01年1月に結婚した妻智美さん(31)との挙式を「世界王者になってから」と延期。12日の結婚記念日に結婚式の計画を立てるつもりだった。昨年7月に前会長が死去。結婚指輪の資金も援助してくれた恩人のひつぎの前で「ベルトを持っていきます」と誓っていた。

 試合後、控室に現れた辰吉に「気迫が足らん!

 もう1回やれ!」と説教された。6歳上の先輩の言葉には、心を揺さぶるものがあったが、もう31歳と若くはない。今後については「今はちょっと…」と言葉を濁した。【太田尚樹】[2008年1月11日8時45分

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