居反りになりかけた! 西十両13枚目の宇良(23=木瀬)が、東十両9枚目の出羽疾風(27=出羽海)を破り、勝ち越しを決めた。

 立ち遅れて押し込まれ、相手を担ぐように居反りを仕掛けるも失敗。後ろに回り込まれて絶体絶命の窮地に陥るが、後ろ向きの土俵際で相手の左腕をつかんで、土俵外へと投げ飛ばした。

 決まり手は、十両では6年ぶりとなる大逆転の腰投げ。宇良は「最初の居反りが決まらなかった時から、終始攻められて、ひたすら耐えるだけだった。相手も速かったですし」と必死だった内容を振り返った。

 居反りについては「いつも言ってますけど、そういう形になったら出す。今日はタイミングが速かったというより、形が十分じゃないまま打ってしまった」と失敗した原因を分析した。

 新十両ながら10日目で勝ち越しに成功し「良かったです。どんどん星を伸ばしていきたい」。1敗だった千代の国と佐藤が敗れ、2敗の宇良も十両の優勝争いトップに並んだが「関係ないです」と平然と話した。