初場所で初優勝した稀勢の里(30=田子ノ浦)の横綱昇進伝達式が25日、都内で行われた。日本出身力士としては19年ぶりの横綱誕生に、200人を超える報道陣が会場に殺到した。一問一答は次の通り。【取材=村上幸将】

 -新横綱昇進おめでとうございます

 ありがとうございます。

 -伝達式を終えた心境は

 よりいっそう、気が引き締まりました。

 -使者を待つ間、かなり硬くなっていた。緊張した?

 少し、硬くなっていました。緊張はありました。

 -横綱昇進の実感は

 今から、湧いてくると思いますけど。これからですね。

 -今日の日を、どんな気持ちで迎えた?

 今までお世話になった人への感謝の気持ちを持って、今日、ここにやって参りました。

 -入門から15年の道のりを振り返ると

 本当に、いい経験をたくさんさせてもらえたのも、人に恵まれたのも、自分1人では乗り切れなかった15年だったと思います。

 -苦しい時期もあった

 そんな時も…ダメな時でも声をかけてくれる人もいましたし、助けてくれた人もいましたし、本当に感謝しかないですね。

 -ふるさと茨城でも、多くの人たちが今日を待ち望んでいたと思う。地元への思い

 いつも地元では温かい応援をしていただき、そして地元に帰ると、たくさんの人が出迎えてくれて、本当に力になりました。これから恩返しできるように、もっと、もっと強くなって、いい報告が出来るように頑張っていきたいです。

 -空の上からは、先代の師匠(故鳴戸親方、元横綱隆の里)が今日の日を待ち望んでいたと思う。何と声をかけてくれると思う?

 先代の師匠と出会わなければ、今の自分はないと思っていますし、本当に感謝しかないです。「横綱は、これからだ」と言われると思います。

 -日本生まれの横綱は19年ぶり。重圧は

 先場所、九州、初場所あたりから、気持ちの部分でも落ち着いて相撲が出来た。これからも平常心で、落ち着いた相撲を目指してやっていきたいと思います。

 -なかなか日本生まれの横綱が誕生しなかった。自分が何とかしなければ、という思いはあった?

 まぁ、そういう気持ちもありましたけど、それよりやっぱり、1日一番をしっかり大事にして、その結果が、こういう形になって本当にうれしいですね。

 -今日の口上に、どんな思いを込めた?

 自分の今の気持ちを、そのまま伝えました。

 -ご自分1人で考えた?

 はい、1人で考えました。

 -正式に、これでいこうと決めたのはいつ?

 いろいろ悩みましたけど、昨日の夕方あたりくらいですかね。

 -悩んだのは?

 いろいろな、いいお言葉をたくさんいただいていますので、その言葉を使おうか、今のまま自分のシンプルな気持ちで伝えようかと、いろいろ迷いましたけど。

 -出来は?

 ちょっと、かんでしまいました(苦笑い)

 -相当、緊張した?

 そうですね。