8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が6日、長野・下諏訪町で行われた夏巡業で、本格的な稽古を再開した。幕内力士3人を相手に計14番で12勝2敗。大栄翔に4勝2敗で、正代とは1番、佐田の海とは7番取って全勝だった。最後は9連勝で締めた。夏巡業は7月29日の初日から参加しており、これまでは関取衆のぶつかり稽古に胸を出してはいたが、相撲は取っていなかった。

 体の動きについて稀勢の里は「いいと思いますよ。(夏巡業初日から)1週間、体をつくってきたから」と、手応えを感じた様子だった。稀勢の里の左を封じ、ともに押し出しで2勝を挙げた大栄翔も「やっぱり重かった。(稀勢の里の)左が入ると何もできなかった」と、敗れた4番は完敗だったと認めていた。

 秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)までは1カ月以上、今回の巡業も最終日の今月26日まで20日間と期間があるだけに「まだ始まったばかりだから。また明日、1日ずつやっていく」と、徐々に仕上げていくつもりだという。相撲を取る稽古についても「やっていくと思うよ」と、継続していく考えを示していた。