大相撲の西前頭16枚目石浦(29=宮城野)が4日、東京・目黒区にあるブラジリアン柔術の道場「カルペディエム」で、同道場から化粧まわしの贈呈を受けた。

同道場の会員だった後援者の紹介を機に、13年の入門間もない序ノ口時代から同道場に通った。「カルペディエム」は鎌倉、福岡、ロンドンなど全13店舗を構え、会員1500人超を誇る業界屈指の道場で、化粧まわしを贈呈された石浦は「めちゃくちゃかっこいい。15日間つける予定です」と、興奮を隠さずに喜んだ。

モノトーンのシックな化粧まわしに刻まれた、「今を生きよ!」という言葉に救われてきた。身長174センチ、体重も110キロ台。自分より何十キロと重い相手と体をぶつけるのはけがのリスクも大きく、取組前は神経質になることが多かった。昨年5月には第1子の謙宗くん(1)が誕生。「家族もいてけがでもしたら…と考えることも多かった」。そんなときに救われたのが道場名「カルペディエム」、ラテン語で「今を生きよ!」という言葉。「取組前に『勝ちたい』と結果を追い求めてもベストパフォーマンスにはならない。それは未来のこと。今の連続が結果に生きる。(『今を生きよ!』という言葉が)今では心の支えになっている」。

弟弟子の炎鵬(24=宮城野)が夏場所(12日初日、東京・両国国技館)で新入幕を果たし、西14枚目につけた。自身より小さい168センチ。「自分よりも小さいので体が大きい人が嫌がることを知っている」と、学ぶべき点も多い。「炎鵬のことは石川県に合宿を行ったとき、彼が5歳の頃から知っている。(2人で)幕内上がって人生って面白いなって話した」。互いに高め合って、夏場所での飛躍を目指す。【佐藤礼征】