3連敗スタートで大関維持が危ぶまれた、かど番の大関正代(30=時津風)が、見違えるような攻めの相撲で6勝目を挙げた。

10日目を終え白星2つ先行となるのは、昨年11月の九州場所以来で今年初めてだ。

業師の宇良相手に、左を差し右は引っ張り込みながら、警戒しつつも圧力をかけ前に足を運んだ。何とか回り込もうとする宇良を、最後は右手でノド輪押ししながら、体を預けるように寄り倒した。

報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、序盤の相撲を「下がっての、すくい投げしか頭にないような相撲だった」と振り返りながら、人が変わったかのような相撲に「勝ちだして前に出ようというのが(姿勢が)出ている。よく前に出ているね」と分析。かど番脱出に残り2勝だが「これから上位(が相手)でしょう? 真に出る姿勢が出ていればね」と、かど番脱出へのキーポイントを指摘していた。

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