「目標1位」を高らかに掲げているNMB48・AKB48の山本彩(21)が、第7回AKB48選抜総選挙(6月6日、福岡・ヤフオクドーム)速報発表では5位に終わり、悔し涙をあふれさせた。

 「昨日から24時間もない中で、2万票を超える票をいただいて、申し訳ない気持ちで、本当に本当にうれしいです」

 まずは、応援してくれるファンに感謝。続けて感想を口にしたときだった。

 「去年は6位で、速報から1つランクアップして、でも、去年も1位って言ってて、届かず。まあ、今年もこりもせず1位宣言させていただいて、しっかり言っていかなければ現実は変わらないし、言霊の力を信じて、NMBが、てっぺん目指して……」

 ここまで言うと、突然に涙で声を詰まらせた。言葉を発しようにも、涙は止まらない。右手にマイクを持ち、左手で顔を覆い、号泣した。進行していた岸野里香(20)が、「泣くんじゃない!」と叱咤(しった)しても涙は止まらず。岸野が「いつも泣かないさやかちゃんが…。やめて、やめて、やめて(涙が)ほんまにうつるから」と訴えても、山本は肩を震わせ続ける。そこに小谷里歩(20)が歩み寄り、2人そろって号泣した。

 今年も「1位」を宣言する山本にとって、涙にはいろんな悔しさが詰まっていた。5位のランク以上に、NMB48から速報での選抜入りが自身だけだったことや、ライバルにあげている松井珠理奈に届かなかったことがあった。

 特に松井珠に対しては互いにグループを背負っての対決ととらえ、負けたくない相手に名前をあげている。NMB48のけん引役として、ふがいない自分への腹立ちもある。

 涙をやっと落ち着かせた山本は再びマイクに向かい、「みんなの努力が報われたらいいな。名前が呼ばれなくて、悔しい思いをしているメンバーもいるので」と気を取り直した。

 さらに号泣の照れからか「私がこんな汚い泣き方をして、おかしい空気になっちゃった。ごめんなさい」と泣き笑いの表情で頭を下げ、劇場のファンともども「NMB旋風巻き起こすぞーっ」と叫び、巻き返しを約束した。