故やしきたかじんさん(享年64)の妻、家鋪さくらさんが、たかじんさんの元弟子で歌手の打越元久氏に対し、名誉毀損(きそん)による1000万円の損害賠償を請求した裁判で、原告、被告双方の代理人弁護士が15日、大阪地裁を訪れ、弁論準備を行った。

 双方代理人の話を総合すると、今後も当面、弁論再開のめどは立っておらず、準備手続きが続く見込み。関係者は「年末ぐらいには方向性のメドを立てられれば」と話しており、長期化は必至だ。

 裁判は、打越氏が昨年11月、インターネットラジオで、ノンフィクション「殉愛」を取り上げ、さくらさんが故人の遺志とは無関係に相続財産を私物化しているなどと発言したことで、さくらさんが名誉棄損で訴えたもの。

 この日は、被告側代理人が名誉棄損の違法性について抗弁し「発言は名誉棄損に当たらない」などと主張した。

 一方の原告側代理人は「さくらさんには報告し、相談もしている。主張に変わりはない」とし、現状での和解の可能性は「一切ない」と話している。

 同裁判は2月18日に第1回口頭弁論がスタート。しかし、被告側の反論準備に時間が必要で、それを受けて原告側の方針や対応も決まる流れで、当面は書類を中心にしたやりとりが続くため、法廷での弁論ではなく、弁論再開へ向けた弁論準備の形で、進行することが決まっていた。