河瀬直美監督(45)の新作映画「あん」(5月30日公開)が、世界3大映画祭の1つ、第68回カンヌ映画祭(5月13~24日、フランス)の「ある視点部門」に出品されることが24日深夜、決まった。

 同日、フランスで行われた同映画祭の会見で発表された。既に16日に、最高賞パルムドールを争うコンペティション部門を含む各部門の出品作品が発表されていたが、追加の出品作品が発表された。

 「あん」は、革新的で独自な視点の作品を集めた「ある視点部門」のオープニング作品となる。樹木希林(72)が、ハンセン病を患ったあん作りの名人の女性を演じ、その女性が働くどら焼き屋に通う女子中学生を孫の内田伽羅(15)が演じる。

 日本からはコンペティション部門に、綾瀬はるか(30)長沢まさみ(27)夏帆(23)広瀬すず(16)主演の、是枝裕和監督(52)「海街diary」(6月13日公開)が出品される。「ある視点部門」には、「あん」のほか、深津絵里(42)浅野忠信(41)主演「岸辺の旅」(黒沢清監督、今秋公開)が出品。また三池崇史監督(54)の「極道大戦争」(6月20日公開)が、フランス監督協会が主催し、才能の発掘と巨匠の独創的作品を上映する部門「監督週間」に出品される。

 また渡辺謙(55)と米俳優マシュー・マコノヒー(45)が共演する米映画「ザ・シー・オブ・ツリーズ」(ガス・バン・サント監督)、妻夫木聡(34)が出演する中国映画「黒衣の刺客」(ホウ・シャオシェン監督、今秋公開)がコンペティション部門に出品されることも決まっている。

 これでコンペティション部門、ある視点部門ともに19作品が出そろった。コンペティション部門の審査委員長は、1991年に「バートン・フィンク」でパルムドールを受賞した、米国のジョエル&イーサンのコーエン兄弟が務める。またある視点部門の審査委員長は、今年で生誕100周年を迎え、同映画祭の公式ポスターに採用されたスウェーデンの名女優イングリッド・バーグマンの娘としても知られる、イタリアの女優イザベラ・ロッセリーニ(62)が務める。