黒田勇樹(33)が4日、都内で初監督映画「黒田勇樹殺人事件」「ロングロングホリディ」の上映会を開いた。この2本は、黒田が都内で映像と演技を半年間指導し、映画を製作する「演劇ワークショップ FreeAct」の講師を務め、指導した一環として、13年7月に撮影した自主製作映画だ。

 撮影から上映まで2年2カ月もかかったことについて、黒田は「ずいぶん(時間が)かかったと言われるけど、俳優として、製作に1億円かかったような映画しか出たことがなかった。(撮影後、スタッフから)『編集してください』と言われて(フィルムを確認したら)『あっ、音が聞こえない!?』と。音を後からつけることも知らず、30人くらいでやる編集を、1から勉強したら2年かかった」と説明した。

 「ロングロングホリディ」は約15分、「黒田勇樹殺人事件」は約50分、「恐怖! セミ男」は約60分の作品だが、それぞれ編集に時間がかかり、この日も朝5時まで迷いつつ編集していたという。「こんなに苦しいことはなかった」と振り返った。

 この日は、黒田が初めて撮影に挑んだ作品「ロングロングホリディ」に出演した“はるかぜちゃん”こと春名風花(14)と渋沢一葉(26)、続いて撮影した「黒田勇樹殺人事件」に出演したアイドルユニットdropの大場はるか(21)と現在、渋谷でシェアハウスを経営するとしくに(32)が登壇。春名は撮影当時を振り返り「普通の撮影は長引くけれど、黒田監督は順調で、これで初監督? と思った」と振り返った。大場は「19歳で、ちょうど引きこもっていて(オファーを受けて)太陽の光を浴びようと頑張って外に出ました。黒田さんは、いつもテンションが高いけれど、その日は『俺、しらふだぜー!!』と、特にテンションが高かった。(指示は)『バーンとやってギューンという感じ』と言うのが多かった」と笑った。

 黒田は10年4月に俳優引退を宣言したが、昨年6月に1982年(昭57)度生まれの5人組ユニット「サーティーワンアイスクリーマーズ」を結成し、俳優復帰を宣言。その後、舞台に14本出演しており、「自分にできるのは演技だけ」と俳優業にも意欲を見せた。

 黒田の初監督映画上映会は6日、8日にも行われる。