米人気SF映画「スター・ウォーズ」シリーズの生みの親として知られるジョージ・ルーカス監督(71)が、スティーブン・スピルバーグ監督、ロバート・ゼメキス監督、ロン・ハワード監督に「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」(99年)の監督を依頼していたことが明らかになった。

 「ダ・ヴィンチ・コード」などで知られるハワード監督が、米ポッドキャストHappy Sad Confusedにゲスト出演した際に明かしたもの。同作は、「スター・ウォーズ」シリーズ旧3部作の前日譚(たん)を描く3部作の1作目で、その後の「エピソード2/クローンの攻撃」「エピソード3/シスの復讐」は、全てルーカス監督がメガホンを取っている。

 しかし、当初は自らメガホンを取るつもりはなかったようで、「ゼメキスとスピルバーグに頼んだが断られ、私が3人目だと言っていたと」とコメント。「とても光栄な話だったけど、あまりに気が重すぎた」とハワード監督は当時を振り返り、「誰もスター・ウォーズの続きをやりたいなんて思っていなかった。全員が”ジョージ、君がやるべきだ”と断ったんだよ」と説明した。

 「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」(83年)から30年後を舞台にした最新作「フォースの覚醒」は、J・J・エイブラムス監督がメガホンをとり、12月18日に世界同時公開される。同作の製作が発表された際は、スピルバーグ監督がメガホンを取るのではないかとうわさされたこともあるが、「あの作品はルーカスのような人がとるべき作品だ」と否定していた。本作から手を引いているルーカス監督は最近のインタビューで、自らの脚本をディズニーに却下されたことを明かし、自由に製作できなくなったことで同シリーズから退くことを決めたと語っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)