来年の宝塚歌劇の幕開けを飾り、1月1日に開幕する宙組公演「ミュージカル Shakespeare~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~」「ダイナミック・ショー HOT EYES!!」の公開けいこが30日、兵庫・宝塚大劇場で行われた。

 来年で劇団は102周年を迎え、新世紀2年目に入る。トップスター朝夏(あさか)まなと率いる宙組メンバーは、本番さながらの熱気でけいこ。2幕では、33年ぶりとなる全パートで大階段を使ったショーに臨む。

 「(大階段のショーは)けいこ場には階段がないので(階段状に)ラインを引いていて、それが大変でした。いつもなら、前(列)の方のお客さましか目線が合わないのに、大階段だと2階席の方とも(目線が)合う。すごく立体的に見えるんだろうな」

 開幕を目前にし、朝夏はけいこ、立ち位置の確認など準備に余念がない。

 元日に初日を迎えることには「正月から舞台に立てるのは幸せなこと。やはり、お客さまも新年、一種のリセットというような気持ちもあるでしょうし、いつも(の初日)以上に気が引き締まります」と話す。

 芝居は「ロミオとジュリエット」「ハムレット」「真夏の夜の夢」「オセロー」などを生み出した劇作家、ウィリアム・シェークスピアを主人公にしたミュージカル。没後400年メモリアル作品としてのオリジナル・ストーリーだ。

 シェークスピア本人を演じる朝夏は18歳から24歳までを、表情や発声、動きなど細部にこだわり、年齢別に演じ分ける。彼の創造力をともに育み、支えた妻アン・ハサウェイにはトップ娘役の実咲凜音(みさき・りおん)、後援者となるジョージ・ケアリーは真風涼帆(まかぜ・すずほ)が演じる。

 兵庫・宝塚大劇場は来年2月1日まで、東京宝塚劇場は同2月19日~3月27日まで。