NHKの籾井勝人会長(72)が、28日放送のNHKの情報番組「とっておきサンデー」(日曜午前11時)に出演し、職員や子会社社員による不祥事に対する謝罪と再発防止策を説明した。

 番組終盤に登場した籾井会長は「NHK及びNHKの子会社で不祥事が続き、視聴者の皆さまから厳しいご指摘やご意見をいただきました。大変、申し訳ありませんでした。心からおわびいたします」と頭を下げた。

 不祥事を防ぐ取り組みを行ってきたにもかかわらず、起こったことに「極めて残念です。私自身、悔しさでいっぱいです。その責任を深刻に受け止めています。視聴者の皆さまから信頼されるNHKであるために、今、NHKはグループ全体で、抜本的な対策に着手しました」と語った。

 子会社のNHKアイテック社員による約2億円の着服問題のほか、記者のタクシー券私的使用、アナウンサーの危険ドラッグ所持、製造などが相次いでいた。対策や関係者の処分などの説明後、籾井会長は「一連の不祥事は公共放送にたずさわる者としてあってはならない言語道断のこと。視聴者の皆さまに深くおわび申し上げます」と再び、頭を下げた。最後は「私が今、取り組むべきことは、1日も早く、視聴者の皆さまの信頼を取り戻すために全力で改革を行うこと。新たにつくった再発防止策を1つ1つしっかり行っていく。当たり前のことを確実に行う以外にない。私が先頭に立ち、改革に不退転の決意で取り組む」と語った。

 籾井会長は14年4月にも同番組に出演し、就任会見での不適切発言を謝罪していた。