米映画界最大の祭典、第88回アカデミー賞発表・授賞式が28日(日本時間29日)、米ハリウッドのドルビーシアターで開かれ、トム・マッカーシー監督の「スポットライト 世紀のスクープ」が作品賞を受賞した。

 「スポットライト」は2002年、ボストン・グローブ紙が、カトリック教会が隠蔽(いんぺい)してきた神父たちによる児童への性的虐待事件を暴くまでの実話を描いた。

 監督賞は「レヴェナント 蘇えりし者」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督。主演男優賞は同作のレオナルド・ディカプリオで、俳優として5度目のノミネートで悲願の初受賞となった。

 長編アニメ賞候補に挙げられていた米林宏昌監督の「思い出のマーニー」は賞を逃した。受賞したのは「インサイド・ヘッド」。「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が最多の6部門で賞に輝いた。

 主演女優賞は「ルーム」のブリー・ラーソン。助演男優賞に「ブリッジ・オブ・スパイ」のマーク・ライランス、助演女優賞には「リリーのすべて」のアリシア・ビキャンデルが選ばれた。


作品賞 「スポットライト 世紀のスクープ」

(ノミネート)

「マネー・ショート 華麗なる大逆転」

「ブリッジ・オブ・スパイ」

「ブルックリン」

「マッドマックス 怒りのデス・ロード」

「オデッセイ」

「レヴェナント:蘇えりし者」

「ルーム」

「スポットライト 世紀のスクープ」


主演男優賞 レオナルド・ディカプリオ「レヴェナント:蘇えりし者」

主演男優賞を初受賞したレオナルド・ディカプリオ(AP)
主演男優賞を初受賞したレオナルド・ディカプリオ(AP)

(ノミネート)

ブライアン・クランストン「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」

マット・デイモン「オデッセイ」

レオナルド・ディカプリオ「レヴェナント:蘇えりし者」

マイケル・ファスベンダー「スティーブ・ジョブズ」

エディ・レッドメイン「リリーのすべて」


主演女優賞 ブリー・ラーソン「ルーム」

主演女優賞のブリー・ラーソン(AP)
主演女優賞のブリー・ラーソン(AP)

(ノミネート)

ケイト・ブランシェット「キャロル」

ブリー・ラーソン「ルーム」

ジェニファー・ローレンス「JOY」

シャーロット・ランプリング「さざなみ」

シアーシャ・ローナン「ブルックリン」


長編アニメ映画賞 「インサイド・ヘッド」


短編アニメ映画賞 「ベア・ストーリー(原題)」


助演男優賞 マーク・ライランス「ブリッジ・オブ・スパイ」

 ノミネートされていた「クリード チャンプを継ぐ男」のシルベスター・スタローンは賞を逃した。


助演女優賞 アリシア・ビキャンデル「リリーのすべて」

助演女優賞のアリシア・ビキャンデル(AP)
助演女優賞のアリシア・ビキャンデル(AP)

監督賞 アレハンドロ・G・イニャリトゥ「レヴェナント:蘇えりし者」

 昨年の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」に続き、2年連続受賞。


脚色賞 「マネー・ショート 華麗なる大逆転」


脚本賞 「スポットライト 世紀のスクープ」


外国語映画賞 「サウルの息子」製作国:ハンガリー


長編ドキュメンタリー賞 「AMY エイミー」


短編実写映画賞 「スタッタラー(原題)」


短編ドキュメンタリー賞 「ア・ガール・イン・ザ・リヴァー(原題)」


衣装デザイン賞 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」


メイク・ヘアスタイリング賞 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」


視覚効果賞 「エクス・マキナ(原題)」


録音賞 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」


音響編集賞 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」


撮影賞 「レヴェナント:蘇えりし者」


編集賞 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」


作曲賞 「ヘイトフル・エイト」


歌曲賞 “Writing’s On The Wall” 「007 スペクター」


美術賞 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」