笑福亭鶴瓶(64)の新作落語を歌舞伎にした「廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと)」の制作会見が8日、都内で行われた。東京・歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」(8月9~28日)第3部で上演される。

 自身の落語の歌舞伎化に加え、親友だった故中村勘三郎さんの長男中村勘九郎(34)次男中村七之助(33)の出演。鶴瓶は「むちゃくちゃ驚いてます。本当に楽しみです。哲ちゃん(=勘三郎さんの本名は哲明)が全部上で操作してるわ」。七之助も「父がくれたプレゼント。プレッシャーもありますが、楽しくやろうと思います」と話した。

 鶴瓶の落語「山名屋浦里」は2年前、タモリ(70)がNHK「ブラタモリ」のロケを行った吉原遊郭跡で聞いた実話を鶴瓶に紹介、「落語にしてよ」と言ったことから完成。昨年1月の落語会で聞いた時のことを振り返り、勘九郎は「2分で歌舞伎になった情景が浮かびました。すぐに歌舞伎にさせてくださいとお願いしました」と話した。

 鶴瓶は、公演をタモリと観劇する予定だという。舞台へのサプライズ出演もあるのか、と聞かれると「あるわけない。(サプライズを)今言ったらダメでしょ」と、含みを持たせた。

 「八月納涼歌舞伎」は第1部「嫗山姥(こもちやまんば)」「権三と助十」、第2部「東海道中膝栗毛」「艶紅曙接拙(いろもみじつぎきのふつつか)」、第3部は「-山名屋浦里」のほか、勘九郎の次男波野哲之も出演する「土蜘」。