5人組ガールズグループ9nine(ナイン)が23日、東京・中野サンプラザで全国ツアー千秋楽公演を行い、川島海荷(22)がグループを脱退した。

 女優業に専念するため、4月に脱退を発表していた。川島のアイドル最後の姿を見ようと、満員2200人のファンが駆けつけた。アンコールでは盛大な「海荷コール」と、川島のメンバーカラーの青いペンライトで門出を祝福した。

 東名阪を回るツアーは、グループ12年目にして初のベストアルバム「BEST9」を引っさげて臨んだ、いわば川島のサヨナラツアーとなった。「5人で話し合って決めた」というセットリストには、川島にとっても思い出の詰まった曲が並んだ。自分が出演したテレビ東京系ドラマ「好好!キョンシーガール~東京電視台戦記~」の主題歌「イーアル!キョンシー」も披露。川島は「自分のドラマで自分の曲を歌うのが夢で、それがかなったんだよね」と、感慨深げに話した。ダブルアンコールでは、この日2度目の「SHINING☆STAR」を歌い、ファンに別れを告げた。

 07年に加入して9年半、グループの中心メンバーとして活動した。その一方で、女優としても数々の映画やドラマに出演。二足のわらじで活躍してきた。「いろんな壁があったけど、それが良かった。だから今の自分がいる。ここで応援してもらったみんなにこれからも応援してもらえるように頑張る」。涙の独り立ち宣言に、会場からは大きな拍手が起こった。

 05年に9人で結成されたグループは今後、グループ史上最も少ない4人で活動する。結成メンバーの1人、佐武宇綺は「(川島が)ナインからいなくなっても、本気の夢、本気の恋をかなえてくれると信じている。4人はナインを続けていくと決めた。みんなと毎日精いっぱい頑張ります」と決意を込めた。

 佐竹、西脇彩華、吉井香奈恵、村田寛奈の4人体制では、8月5日の「TOKYO IDOL FESTIVAL」が初のステージになる。またこの日、「ナインの日」の9月9日に、4人で初の単独ライブを東京・渋谷duoで行うことが発表された。西脇が「皆さんがいる限り、ナインは続くと考えています。みなさんの力を貸して下さい。ナインをもっともっと大きくしていきましょう」と呼びかけると、客席から大歓声が上がった。