舩橋淳監督が、日本人監督として史上初のポルトガルとの合作映画として製作した「Lovers on Borders(仮題)」に、俳優柄本佑(30)が主演したことが16日、分かった。

 柄本は、妻安藤サクラ(30)との新婚旅行でも行ったほどポルトガル好きとして知られる。また15年4月に106歳で亡くなった、ポルトガルのマノエル・ド・オリベイラ監督の大ファンで、オリベイラ監督も参加した映画「ポルトガル、ここに誕生す~ギマランイス歴史地区」(12年)のスタッフが、「Lovers on Borders」の撮影を担当すると聞き、二つ返事で出演を快諾。主演にあたり、英語のレッスンを重ねたという。

 共演は、世界3大映画祭の1つ、ベルリン映画祭(ドイツ)で国際批評家連盟賞とアルフレッド・バウワー賞を受賞した、ミゲル・ゴメス監督の12年「熱波」に出演した、ポルトガルの女優アナ・モレイラ(37)が務める。

 舩橋監督は、ベルリン映画祭で革新的な作品を紹介するフォーラム部門に、5作品連続で出品されるなど海外での評価が高い。

 ◆06年「ビッグリバー」

 ◆09年「谷中暮色」

 ◆12年「フタバから遠く離れて」

 ◆13年「桜並木の満開の下に」

 ◆15年「フタバから遠く離れて 第二部」

 また、16年に公開されたNMB48初のドキュメンタリー映画「道頓堀よ、泣かせてくれ! DOCUMENTARY of NMB48」で、初めてアイドルを題材とした映画を手がけたことで話題となった。

 「Lovers on Borders(仮題)」は日本、ポルトガル、米国の合作映画で、撮影は16年11月から12月にかけてポルトガルのギマランイス、ポルト、ブラガ、ペニシェと浜松市などで行った。

 日本とポルトガルの合作映画はこれまで、三田佳子らが出演したパウロ・ローシャ監督の「恋の浮島」(93年)、笈田ヨシらが出演したジョアン・マリオ・グリーリョ監督の「アジアの瞳」(97年)と、ポルトガル人監督が製作した2本がある。【村上幸将】