東京・新橋演舞場の「六月大歌舞伎」が5日、初日を迎え、市川亀治郎(36)が四代目市川猿之助を襲名した。人気俳優の香川照之(46)が九代目市川中車を、香川の長男政明君(8)が五代目市川団子をそれぞれ襲名し、親子そろって歌舞伎の初舞台を踏んだ。

 病気療養のため舞台から遠ざかっていた香川の父、三代目猿之助(72)も二代目市川猿翁を襲名して「口上」に登場、約8年ぶりとなる舞台に立った。

 香川は昼の部の最初の演目「小栗栖(おぐるす)の長兵衛」で主役の長兵衛を演じ、歌舞伎俳優としてデビュー。幕切れには客席から「中車!」「沢瀉屋(おもだかや)!」と声がかかり、大きな拍手が送られた。口上では、襲名の4人が顔をそろえた。

 新猿之助は「歌舞伎のために命を捨てる覚悟です」。香川は「生涯かけて精進し、九代目中車を名乗る責任を果たしたい」ときっぱり宣言。また政明君が「猿翁のおじいさまよりずっと立派な俳優になることが私の夢です」と話すと、客席から笑いと拍手が起きた。

 東京での襲名披露は7月下旬までで、その後、大阪、名古屋、福岡で公演し、来年12月の京都・南座まで続く。