未来のタカラジェンヌを育てる宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)の入学式が20日、同校で開かれ、双子姉妹で男役スターを目指す久保まりさん、理沙子さん(ともに17)ら、101期生40人が参加。同校の角和夫理事長は、現役5組中、最長のトップ5年目に入った柚希礼音を見習うようにとゲキを飛ばした。

 角理事長は「努力は必ず報われます。努力をしない者は決して報われません」。2年後の入団を目指すタカラジェンヌの卵たちに、訴えかけた。「先般、台湾公演を成功させた柚希礼音さんは、もともとバレエをやられていて、ダンスは得意でしたが、決して歌は得意ではなかった。しかし、先般の公演では圧倒的な歌唱力を披露されていた」。

 近年には珍しく、長期5年目に入ったトップ柚希は、繊細かつ大胆なダンスが持ち味である一方で、自身も「歌がダメで役を外されたこともある」と話したことがあり、屈辱をバネにしてトップへ昇り詰めた。

 そんな柚希を引き合いにしたあいさつに、新入生40人は聞き入っていた。

 40人は、7月に100周年を迎える音楽学校で、今年1年は予科生として歌、舞踊などの基礎を学び、来年の本科を経て、2年後の宝塚歌劇団入団を目指す。