歌舞伎俳優中村吉右衛門(69)が10日、味覚障害と闘っていることを明かした。吉右衛門はこの日、都内で、12月に東京・国立劇場で行う公演について会見。

 終了後、「8月にのどにヘルペスの症状が出て、(その後)味覚障害になりました。ひどい時は自分のつばも飲み込めなかった。甘みだけは残った(感じる)ので、冷やししるこなどを食べて、毎日点滴していました。味が分からないので、嫌いだったオートミールが食べられるようになった」などと明かした。

 病院での検査では、味覚以外の異常はなかったという。現在、味覚は「70%戻ったかどうかというところ」と話した。

 12月は忠臣蔵を四十七士とは別の角度から描いた「主税と右衛門七」「弥作の鎌腹」、舞踊「忠臣蔵形容画合」を上演、吉右衛門は「万全でやります」と回復を誓った。