上方落語協会会長の桂文枝(70)が19日、大阪・天満天神繁昌亭で、今年7月に肝臓がんのため62歳で亡くなった笑福亭松喬(しょきょう)さんと共同で再編した古典落語「住吉詣り」を初披露した。

 同作は古典落語「箒屋娘(ほうきやむすめ)」が原作で文枝が改編。闘病中の昨秋に上演を勧められた松喬さんは、今年1月に住吉大社で奉納落語として披露していた。文枝は松喬さんへの弔辞で、同作を継承すると話しており、その約束が実現した。

 約40分の大作を披露し終えた文枝は舞台上で松喬さんへの思いを語った。「今回覚えるのが大変で、難しいとつくづく感じた。松喬さんは病床でよくぞ覚えられてやられたなと。笑福亭松喬という落語家がいたことを心にとめてほしい」と話すと、客席からは惜しみない拍手が送られた。

 終演後に文枝は「(松喬さんが)『難しいでっしゃろ』と言っている顔が思い浮かびます。やりきれて良かった。約束を果たして、喜んでもらえたんじゃないかな」と感慨深げだった。