女優淡路恵子さんが11日午後5時24分、食道がんのため、都内の病院で亡くなった。80歳だった。昨年7月に大腸に腫瘍が見つかり、摘出手術を受けた後も入院していた。淡路さんはSKD(松竹歌劇団)を経て女優となり、喜劇からシリアスまで幅広く活躍。1954年(昭29)からフィリピン人歌手ビンボー・ダナオと事実婚となり長男と次男をもうけたが、65年に関係を解消。翌66年には歌舞伎俳優萬屋錦之介さん(享年64)と結婚し、三男と四男を出産した。

 しかし、錦之介さんの個人事務所倒産で13億円の借金を抱えた。当時、病で倒れた錦之介さんに代わって、クラブのママをするなどして借金返済に奔走したが、87年に錦之介さんと淡路さんの親友だった女優との不倫が原因で離婚した。

 また、4人の息子のうち三男が交通事故死、四男も自殺で先立たれるなど、波乱の半生だった。