モントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリとエキュメニカル審査員賞の2冠を受賞した女優吉永小百合(69)初プロデュース映画「ふしぎな岬の物語」(成島出監督、10月11日公開)の受賞報告会見が16日、東京国際フォーラムで行われた。

 吉永は冒頭のあいさつで、8月26日に腹部大動脈瘤(りゅう)破裂で急逝し、今作品が遺作となった俳優米倉斉加年(よねくら・まさかね)さん(享年80)へ、壇上から受賞の報告をした。

 吉永

 (モントリオールへの)出発の朝に米倉さんが亡くなったとうかがいました。(死の)直前に新聞社のインタビューに「モントリオールを楽しみにしている」と言っていたそうです。「モントリオール、やったよ」と言いたいです。

 この日は、吉永とともにモントリオール世界映画祭に出席した阿部寛(50)と、スケジュールの都合で参加できなかった竹内結子(34)笑福亭鶴瓶(62)と成島監督が登壇した。竹内は「本当はモントリオールに行きたかったです。いち吉永小百合ファンとして(映画に)出られたのはうれしい」と語った。

 一方の鶴瓶は、09年に「ディア・ドクター」で同映画祭に参加も、無冠に終わったことを振り返り、「僕が(賞を)取れなかった敵を取ってくれた感じ」と喜んだ。