清志郎さんの名曲流してロックンロール葬
2日にがん性リンパ管症で亡くなったロック歌手忌野清志郎さん(享年58)の告別式が4日、都内で密葬として営まれた。清志郎さんの名曲ばかりを流し、司会者が実況。ロックンロールSHOWならぬ、ロックンロール葬として行われた。最後は「雨あがりの夜空に」を約110人の参列者が合唱。RCサクセションの盟友ギタリスト仲井戸“CHABO”麗市(58)が、棺(ひつぎ)の前でキヨシローばりにはね跳んで叫び、盛大に送り出した。
「ブッ飛んでるか~い?」。涙に暮れる参列者らに、清志郎さんの名ゼリフが聞こえた気がした。司会者が「故人でなく、ボスと呼ばせていただく。葬式ではなくライブ! ゴキゲンだぜ、ベイベー!」と切り出し「ロックン・ロール・ショー」という曲で、葬儀は始まった。献花が始まり仲井戸、竹中直人、大竹しのぶ、細野晴臣、トータス松本らが泣き崩れた。
出棺前、参列者が遠巻きに囲む棺の上に、愛用のマントとギターが置かれると「雨あがりの夜空に」がかかった。「OK、チャボ!」。清志郎さんの仲井戸への掛け声に続いて歌声が流れた瞬間。それまで沈んでいた仲井戸が棺の前に飛び出した。言葉にならない声とともに両手を上げ、一心不乱に跳びはね続けた。
80年代前半。2人は、日本で最もとんがったライブを披露していた。清志郎さんの往年のステージパフォーマンスが乗り移ったかのような仲井戸の姿に、参列者は涙声で大合唱した。
家族以外では仲井戸だけが清志郎さんの最期をみとっていた。共通の友人伊藤明夫氏は「ぎりぎり間に合ったチャボは、必死に清志郎を揺すって『おい、起きろよ!!』って声をかけていた。本当に最後まで最強最愛の名コンビでした。だからこそ、清志郎さんを亡くした悲しみが伝わってくる…」と話した。この日は、43年前のRCサクセション結成メンバー小林和生が、3日の通夜には、中学の同級生でもう1人の結成メンバー破廉ケンチも参列した。
遺志に沿い、戒名もない無宗教で営まれた密葬は、最後の出棺でも結婚式のようなフラワーシャワーという華やかさだった。9日に東京・青山葬儀所で営まれる告別式もロック葬になる予定。悲しみは深いが、ロックスター清志郎さんの姿は消えることがない。
[2009年5月5日9時32分 紙面から]
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