墓石にあぐら紀信氏ヌードに青山霊園激怒
警視庁保安課は10日、1月28日に発売された写真家篠山紀信氏(68)のヌード写真集「20XX TOKYO」の撮影をめぐり、公然わいせつの疑いで事務所や自宅、モデルの原紗央莉(21)の所属事務所を家宅捜索した。無断で撮影現場として使用された青山霊園の関係者は1874年(明7)の霊園開設以来、135年で初めてという裸の撮影に激怒している。
篠山氏が撮影を行ったのは、昨年8月中旬から下旬にかけてで、青山霊園のほか隣接する青山公園や乃木坂トンネル、またお台場などで撮影を行ったもようだ。同霊園では撮影の問い合わせがあった際は、撮影者に企画書の提出を求め、妥当と判断した場合は撮影申請書を送付し、提出後に内容を確認したうえで承認する。ドラマや映画のロケも認めない。今回、篠山氏から同霊園には問い合わせすらなかったという。
青山霊園開設以来のわいせつ騒動に、横尾巌管理所長は「服を着る、着ないにかかわらず、無断で入ったことに憤りを感じる。墓所に入るのは家に入るのと同じこと」と怒りをあらわにした。5月に警視庁保安課から問い合わせがあり、捜査に協力。結果、モデルが墓石にあぐらをかき、股間(こかん)を広げた写真の撮影場所を特定できた。
9月にも捜査が入り、撮影場所として2カ所をあらたに特定できた。特定できなかったものも含め約60ページ中、10ページが霊園内で撮られたものと判断し、警察側に事実確認と適切な処置を依頼した。2カ所のうち、モデルが墓石をまたいだ写真を撮った場所は、隣接するマンションから丸見えで、同所長は「よく、こんなところで撮ったと思う」とあきれた。もう1カ所は風景のみを撮ったが、近くには故池田勇人元首相の墓があった。
警視庁保安課はこの日午前中から、都内にある篠山紀信氏の事務所を家宅捜索した。午後3時15分ごろ、捜査を終えた十数人の警官が押収物の入った箱を抱え出てきた。今後、同課は篠山氏らに事情を聴く方針だが、写真集自体のわいせつ性は問わないとし、事務所側も「一切答えられない」としている。青山霊園側には、撮影に使われた墓所の持ち主から、抗議の声も寄せられている。横尾所長は「これからも撮るようなことを言っているようだけれど、2度と来るなという感じです」と言い、ため息をついていた。
[2009年11月11日11時57分 紙面から]
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