昨年大みそかに放送された「第60回NHK紅白歌合戦」の歌手別視聴率が4日、明らかになった。16年ぶり出場の福山雅治(40)は、長崎から中継などで計3回登場し、そのたびに視聴率が上がる現象が発生。「MVP」ともいえる活躍ぶりだった。歌手別のトップ視聴率は、DREAMS

 COME

 TRUEで、関東地区で50・1%を記録。関西地区では北島三郎が48・6%でトップだった。

 第60回記念紅白のMVPは福山だった。歌手別視聴率ではドリカムにおよばなかったが、登場した計約10分間は、いずれも40%超えをマークした。

 福山は、今年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」(日曜午後8時放送)で坂本龍馬を演じることから、93年以来16年ぶり2度目の紅白出演が実現した。出身地で、龍馬ゆかりの地でもある長崎から中継で3度登場した。

 1度目(午後8時1分)は龍馬が酔って切りつけたといわれる柱が残る料亭花月からの中継。視聴率は37・7%から40・0%へ跳ね上がった。2度目(午後9時36分)はグラバー園内の高台からの中継で38・4%から40・5%に。3回目(午後10時32分)は小林幸子の歌唱後に登場。“メガ幸子”の勢いそのままに、数字は42・7%から42・9%に微増。3日にスタートした「龍馬伝」の番組VTRが流れ、細かい雪が舞い散る中、ライトアップされた美しいグラバー園から「はつ恋」を熱唱した。歌唱中も42・5%の高い数字を維持し続けた。

 デビュー20周年。00年「桜坂」でダブルミリオンを達成し、ドラマでも「ひとつ屋根の下」「ガリレオ」など、歌手としても俳優としても充実の時を迎えている。雑誌「an・an」(マガジンハウス)の「好きな男」ランキングで08年まで10年連続2位に選出されたほか、各種ランキングで1位を獲得するなど、女性からの人気は高い。また、甘いマスクの外見とは離れた、骨っぽさが男性からも高く評価されている。大河ドラマへも「音楽家で俳優で、写真家としても活躍している。チャレンジし続ける人」として起用された。今年はとら年。大河の主役を張る“タイガーイヤー”も福山の勢いは止まりそうもない。

 [2010年1月5日6時45分

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