11日に都内で自殺を図った元モーニング娘。の加護亜依(23)をめぐり、所属事務所と恐喝未遂容疑で逮捕された交際相手の会社役員・安藤陽彦容疑者(44)との間で“綱引き”が続いている。事務所の伊藤和幸社長は12日、都内の病院を訪問したが、容疑者の関係者から病院に「面会させない」旨の要請があったとされ、2日連続で対面できなかったという。同社長が複数の契約書の存在と有効性を訴えた一方、加護の代理人・貞友義典弁護士は事件当日の様子を明かし、事務所が加護に重圧をかけたことが原因と指摘した。

 加護の自殺未遂から一夜明けた12日午前、伊藤社長は病院に加護との面会を要請したが、加護側の窓口の男性が拒否。安藤容疑者の顧問弁護士の貞友弁護士が対応すると主張して2日連続で面会できなかった。

 伊藤社長

 加護に会うことも出来ない。不可思議な話。男性は安藤氏の運転手。弁護士と話してもらちが明かない。あくまで加護本人と話し、どうして僕を裏切ったのか聞きたい。一応、加護は元気だと聞いています。警察に確認しましたが、加護に麻薬などの嫌疑はなく今後の事情聴取はないと言っていました。

 伊藤社長は加護との契約が13年まであり、加護が同容疑者と交際を始めた昨年8月に(1)男女間トラブル(2)薬物使用(3)社会的、人間的信用を損なう行為があった場合、加護が事務所の損害賠償請求を受けるという契約を結んだと明かした。

 また加護が母方の池田姓を名乗っていた09年に「加護亜依」の名を商標登録したことを含め、本人も同意しており正当だと訴えた。

 一方、貞友弁護士は、報道各社にファクスを送り、自殺未遂の要因について言及。安藤容疑者の恐喝事件の被害者と事務所社長が結託して容疑者を赤坂署に告訴したと加護が考え、容疑者に迷惑をかけたと思い詰めたこととの関連性を指摘。安藤容疑者の母から「息子のために迷惑をかけている。本当にごめんなさい」と謝罪されたことも引き金だとした。

 貞友弁護士は、安藤容疑者が逮捕された6日に加護の代理人にもなった。10、11日に加護と電話でやりとりしていたという。11日午前にろれつが回らないなど不安定な状態となり「リストカットしたみたいです」などと言ったため、関係者に救急車の手配や警察への連絡を指示したという。

 加護の体調についてはファクスで「おかげさまで元気になり、間もなく退院できる見込みと診断されております」としているが、12日中の退院はなかった。

 日本テレビ「ニュースZERO」によると、加護は、関係者を通じて今回の騒動について「こんなことをしてしまって申しわけありません。もう2度とやりません」とコメントしたという。