25日に多臓器不全のため亡くなった歌舞伎俳優岩井半四郎さん(享年84)の葬儀・告別式が29日、東京・築地本願寺で行われ、片岡仁左衛門、朝丘雪路、山東昭子参院議員ら約350人が参列した。弔辞では女優水谷八重子(72)が、「昭和29年の『源氏物語』で半さまの光源氏を見て、なんてきれいなんだろうと思いました。自分の目が信じられなかった。いつまでも美しい半さまでいらしてください」としのんだ。
半四郎さんは、97年の舞台を最後に入退院を繰り返した。親族を代表して、喪主の長男仁科周興さんが「父はリハビリをしながら、再び舞台に立てる日を夢見ていました。今、母の待つ天国へ旅立ったと信じています」とあいさつすると、女優の長女岩井友見(60)や次女仁科亜季子(58)、元女優の三女幸子さん(48)もすすり泣いた。
前日28日、遺体を乗せた車は国立劇場、工事中の新しい歌舞伎座の前を回って築地本願寺に到着した。棺(ひつぎ)にはたばこの「ショートホープ」や大好きだったチョコレート、キャラメル、家族写真、扇などが納められた。
出棺の際には、半四郎さんが家元だった岩井流流舞曲「三つ扇」が流れる中、亜季子が今年2月に再婚した広告代理店勤務の男性が岩井の夫の俳優船戸順らとともに棺を抱え、ハンカチで涙をぬぐう亜季子に寄り添っていた。




