<東京マラソン>◇26日◇東京都庁前-東京ビッグサイト(42・195キロ)

 2年連続出場で完走を果たしたAKB48秋元才加(23)は自己最高記録の5時間39分34秒でゴールし、ご褒美として秋元康総合プロデューサーに「ソロデビュー」のおねだりをした。

 ゴール直後、秋元は真っ先に母と抱き合い、喜びを分かち合った。昨年は恋愛騒動のみそぎの意味で初挑戦し、タイムは6時間53分53秒で完走。しかし、今年は10万円以上を寄付して出走権を得た「チャリティーランナー」としてエントリーした。寄付金は東日本大震災の被災地や母親の母国、フィリピンの医療施設などにも寄付され「自分のためでなく、人のために走りたかった」と話した。

 同大会に向け、食事制限や体幹トレーニングなどを取り入れ、コンディションを整えた。目標タイムは、昨年タイムを1時間以上も上回る“5時間30分”に設定し「(目標)タイムはクリア出来なかったけど、5時間台で走れて大満足。ご褒美に、ロック歌手として『ソロデビュー』させてほしい」と秋元氏へおねだりまでした。

 20キロ地点を越え、秋元は左膝を痛めたが、沿道のファンが(AKB48の)「ヘビーローテーション」などを歌い励ました。「声援(歌)が力に変わりました。マラソンは人生です。AKB48だって(総選挙で)抜いたり、抜かれたりする。私には合ってます」。精神面もひと回り成長した秋元は自信に満ちあふれていた。【峯岸佑樹】