渡辺謙(64)と妻夫木聡(43)が主演するテレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」(6日午後8時)の記者会見が5日、都内の同局で行われた。

人生に悩む主治医(妻夫木)と、余命宣告された患者(渡辺)が、バイクで旅をしながら「人は何のために生きるのか」を模索するロードムービー。渡辺、妻夫木のほか、共演の原田知世(56)杉野遥亮(28)大政絢(33)、脚本北川悦吏子氏(62)が登壇した。

旅の中では、妻夫木と渡辺がキャンプをしたり、初恋の人へ会いに行く様子が描かれる。印象的だったシーンとして、杉野は「気持ちよさそうでいいなと思った」と妻夫木と渡辺がバイクで2人乗りをするシーンを挙げた。だが、妻夫木は「全然気持ち良くないよ!」と苦笑。「渡辺謙さんをうしろに乗せて、すごい久しぶりに運転してるんだよ? 気が気じゃなかった」と、背中に乗せた大俳優をけがさせまいと必死だったことを明かした。大の大人2人が小さなバイクに乗ってはしゃぐシーンもあったといい、渡辺も「ちっちぇバイクなの。20分くらい乗って足がつりそうになった」と思い出し笑いした。

渡辺が素でこけてしまったシーンも使用されているといい、渡辺は「慌てて立ち上がってまたこける」と認めた。妻夫木は「さすがに40歳を超えてリミッターが外れて芝居することもなかなかない。楽しかったです」と2人の飾り気のない様子も収められている。共演者らの目から見ても旅の様子は注目ポイントといい、大政は「楽しい動画が盛りだくさんなので注目してほしい」と呼びかけた。

妻夫木は作品について「死というのはなんとなく、何かを失うようなイメージがあったんですけど、もしかしたら残される側の人たちは死によって、生かされていく力になる部分もあるんじゃないかなと。そういう勇気を与えてくれるドラマになっていると思います」と作品のメッセージ性をを投げかけた。