覚せい剤取締法違反などで有罪が確定した歌手ASKA(本名・宮崎重明=56)の知人で、同法違反(使用)の罪に問われた栩内(とちない)香澄美被告(37)の第7回公判が17日、東京地裁で開かれた。最終意見陳述で「私は自分の意志で覚せい剤を使用したことはありません。今までお話ししてきたことを信じていただきたいと思います」とあらためて無罪を主張して結審した。

 

 弁護側は最終弁論で、就寝中などに、ASKAに覚せい剤を使用させられるなど、栩内被告が故意に覚せい剤を使用しておらず「あくまで被害者」であることを主張。第3次毛髪鑑定や、ASKAの証人出廷を裁判所が却下したことについて「遺憾」と批判した。

 栩内被告はこの日も、紺色のセットアップスーツ姿で出廷。幼少期に母を亡くした素性や、146日間拘束されても無罪を主張し続けた点などが読み上げられた場面では、目に涙をためハンカチでぬぐった。今月11日の公判で検察側は懲役2年を求刑した。判決は来年1月13日。