<フィッシング・ルポ>

 内房・保田沖(千葉)の<ライトウイリー五目>が狙い目だ。軽量&細い道具立てのライトタックル(LT)に繊維の擬餌バリ「ウイリー」をセットした仕掛けを使い、ターゲットはアジからメバル、カワハギなどに加え、ここにきて高級魚イサキも釣れだした。保田港の「村井丸」から出漁した日も多彩な顔ぶれでヒットが連発するにぎわいぶり。これからが面白い。6月1日にアユ釣りが解禁する主要河川と合わせて紹介する。

 五目釣りは、具だくさんの五目ずしのように、釣れる魚の種類が多彩なのが特色。まず、「村井丸」(村井智博船長=47)が入った保田沖で飛び付いたのがアジだ。

 釣り方は、村井船長の指示ダナに従って、小刻みにシャクりながらコマセを振り出して誘う。シャクりの途中でクンクン…の後、グングン…と引き込むアタリで、20~30センチクラスのマアジが躍り上がった。初夏が旬で今が食べごろ。後半、地元で「アオタ」と呼ばれるマルアジが交じり、40センチ前後の大型ぞろい。LTだから通常の道具立て以上にサオがギュンギュンッ!

 引きアジの強烈さは「これがアジ?」と思わせるほどの迫力。右舷のトモ(船尾)では、30センチ近い高級魚のムツもヒットした。

 今にも雨が降りだしそうな空模様の中、次に入ったのが富浦沖で、ここでイサキも姿を見せた。キュンッ!

 鋭いアタリに続いてギュギュンッ!

 下に突っ込む引きが小気味いい。25~35センチの大小交じりで連発し、右舷トモ2番目にいた武藤篤さん(37=千葉県船橋市)は、何と3本バリにパーフェクトゲット。他にも沖メバルが釣れたり時折、30センチ前後のカワハギやウマヅラがサオを絞り込んだが、左舷胴ノ間(中央)で宮崎公彦さん(73=千葉県富津市)が、デカいマトウダイを仕留めたのにはビックリ!

 ヒラメ釣りの外道ではおなじみだが、何が掛かったのか?

 上げてみないと分からないミステリアスさでワクワク、ドキドキ感倍増。これが五目釣りならではの魅力であり、それぞれが違う引きを楽しませてくれるから面白い。

 この日、イサキは宮崎さんが23匹でトップ、アジも26匹収め、同乗した人たちもクーラーボックス満パイの大漁だ。村井船長は「イサキがこれほどまとまって釣れたのは今季初。これからが楽しみ」と話す。今回は釣れなかったが、クロダイやマダイなどもヒットしたり<日替わりメニュー>の展開だとも付け加えた。今後が注目される。【長瀬川忠信】

 ▼船

 日刊スポーツ新聞社指定「村井丸」【電話】0470・55・1121。乗合予約制。LTウイリーの五目釣りは午前6時出船でコマセ&氷付き8500円。他にクロダイ主体のLT五目なども出漁中。火曜日定休で変更もあり要確認。HP<http://www.muraimaru.co.jp/index.htm>

 ▼交通

 JR内房線・保田駅下車。車利用の場合は、富津館山道・鋸南保田インターで降り、国道127号沿いの「村井釣具店」で受け付け後、船着き場へ。詳細は要確認。

 今回のLTウイリー五目を体験してみませんか?

 「村井丸」でLTウイリー五目の「レディース・フィッシング・スクール」を開講。本紙釣り面「いりあのみんな釣り族」でもおなじみの女子アングラーでタレントの永浜いりあが一緒に釣ります。初心者大歓迎で要領は次の通り。

 ▼期日

 6月25日(土)当日午前6時までに集合、ストップフィッシング同11時。雨天決行。

 ▼内容

 出船前にタックルの説明があり、沖での実釣レッスンの後、釣った魚の調理法を指導。それをおかずにしての昼食も用意。

 ▼参加資格&費用

 女性限定で定員12人。コマセ&氷付き8500円。貸しザオ&コマセカゴとライフジャケットの用意もあり、仕掛けはサービス。雨具とクーラーボックス他軽食&飲み物は各自持参。

 ▼申し込み

 「村井丸」へ。