<11年年間大賞第1弾・湖川ブロック>

 2011年の年間大賞が決まった!

 日刊スポーツ新聞社指定・共栄会に所属する釣り宿と釣具店で今年のビッグキャッチや価値のある釣果を収めた釣り人に贈られるアングラー・オブ・ザ・イヤーを各ブロック別に発表します。全14地区の湖川ブロックでは、10月の河口湖(山梨)で全長63センチ、重さ3・9キロのブラックバスが釣れて大ニュースとなった。ブラックバス

 63センチ、3920グラム石田進一さん(40)◆河口湖「ハワイ」10月19日

 信じた結果が63センチのバスとなって現れた。石田さんは、前の週に河口湖のあらゆる場所でミノーやポークのダウンショットなどを試して、漕艇場で56センチ(約3キロ)をメタルジグで釣っていた。大物をキャッチできる雰囲気を察知し、朝から漕艇場で粘り午前10時ごろ、63センチをメタルジグでキャッチできた。1週間前の釣行は裏切らなかった。

 石田さんは毎週、河口湖に通っている。もう4年そんな生活が続いている。学生時代にトラウトなどを狙っていた。就職してしばらく釣りの感覚を忘れていたが、たまたま友人に誘われてバス釣りをした。岸からだったが、面白いように釣れた。ラパラのミノーで豪快に飛ばして気分も晴れた。「釣りはいいなぁ」。翌週から河口湖に通うことが生活のサイクルに組み込まれてしまった。

 深場の釣りは大好きだ。シャロー(浅場)も嫌いではないが、目の届かない場所にいる大物バスを引っこ抜くように釣るのが快感となっている。周囲があまり試さないバスのメタルジグも得意とするところだ。この63センチを釣った直後から漕艇場にはバスプロを含めて、多くのバスマンがメタルジグを投入していた。「おかげさまで、先客ばかりで僕はしばらく漕艇場に入ることができなかった」と石田さんは頭をかいた。

 今までハワイでは過去に年間2位が2回あった。しかも昨年は61センチを釣りながら0・5センチ差で涙をのんだ。ようやく念願の1位に輝いた。「いや、本当にうれしい。でも11月はもっとデカいバスが出るんじゃないかとヒヤヒヤしていた」と笑顔を見せた。

 来年の目標は、日刊フィッシング・サーキットの決勝に出場して、結果を残すこと。「昨年、出場したけど結果を残せなかった。来年は昨年と同じ新利根川が決勝会場ということなので、リベンジしたい」と次のターゲットをにらんでいた。【寺沢卓】

 ◆現認者=河口湖「ハワイ」渡辺一孝店主(55)

 石田さんは毎週顔を見せてくれる。年間で最も通ってくれているかな。63センチはウチの店でも歴代3位。見事です。この紙面で写真付きで掲載されるだろうと職場で大宣伝していたみたいで、毎週来るたびに「ほかの湖でもっと大きいバスが出たりしないですよね」と心配していたみたい。石田さん、来年も期待してますよ。