<アユFISHING>

 三重・名張川でアユの友釣りが解禁された10日、数釣りを楽しもうと釣行した。早朝から新夏見橋上流に入り、泳がせ釣りで挑むが午前中は前夜の強い雨で増水し曇天で水温も上がらず追いが渋く苦戦。それでも午後から日が差しだすと野アユが一斉にアカをハミだし状況が好転。チャラ瀬をゼロオバセの釣りで丹念に攻めると次々にオトリが替り、午後4時前までに12~20センチを41匹キャッチ。湖産の強烈なアタリと引きを満喫した。

 良型アユのライズが見られ、魚影も濃いと前評判が高かった新夏見橋上流の左岸に午前5時ごろに入川した。さっそく0・15号のナイロン仕掛けにオトリをセット。縄張りアユがすぐに掛かってくるだろうと平瀬へオトリを送るがなかなか追ってこない。

 どうやら前夜の雨で水位が30センチほど上がったためアユの付き場が変わったようだ。同6時過ぎにはあちらこちらでサオが並び身動きがとれなくなる。曇り空で水温も低いため野アユの活性が上がらないのだろうと判断。目印を震わせる小さなアタリをとりながら群れアユを狙い続け正午までになんとか12~16センチを16匹。

 それでも午後から待望の日差しが出だすと状況が好転。ここからが勝負とばかりに午前中にサオがポツリポツリと曲がっていた同橋下流左岸のチャラ瀬へ。オトリをゆっくり泳がせると午前中とは違い目印がキュイーンと一気に走る鮮明なアタリ。タモに収めたのは追い星がくっきり出て背びれの長い16センチの湖産アユ。

 あちらこちらで良型のアユが跳ねだし、沈黙していた無数のアユが一斉にアカをはみだして石が黒々と輝きだす好気配。狙うポイントは流れに変化がある石と石の間。時合を逃さぬように身をかがめながら慎重なアプローチで攻めていく。

 ゼロオバセでオトリをゆっくり泳がせては止める操作を繰り返すと目印がスコーンと水中に引き込まれるアタリで追い気満々の真っ黄色な20センチが掛かり、その後も16~20センチがコンスタントに追ってくる。

 午後2時ごろから追いがさらに活発になり、掛かりアユが一気に5メートルほど上流へ走る強烈なアタリも出て次々にオトリが替わっていく至福の時間を堪能。水温が下がりだした同4時まで広範囲を丹念に探り12~20センチを合計41匹釣り納竿。無数のアユが一斉にアカをはみだす光景に魚影の濃さを実感。梅雨明け後の本番に向けて好感触を得た。【日刊FPC・井上徳之】

 【今後の見通し】野アユの魚影が濃いので大いに期待できる。梅雨に入り、水位が上がったので群れアユが散らばったと思われ、日が照り込む日には追いが活発になるだろう。友釣り専用区が幅広く設置されているので終盤まで楽しめる。

 【問い合わせ】名張川漁協【電話】0595・64・7722。年券1万円、日券3000円。

 【交通】車は名阪国道の針ICを出て、国道369号を南下。外の橋の信号を左折し県道28号に入り、緑川の信号を左折。国道165号に入り東へ進み名張川へ。電車利用は、近鉄電車の名張駅から徒歩約15分。