<2013年間大賞:湖川ブロック>

 各地区の2013年度年間大賞が決定した!

 日刊スポーツ新聞社指定・共栄会に所属する釣り宿と釣具店で、今年の最大魚や数釣り、珍しい魚を釣ったなどの価値の高い記録を残した釣り人に贈られるアグラーズ・オブ・ザ・イヤーを発表します。第1回は、全14地区の湖川ブロックで、山梨県精進湖で1900匹超の大釣りをしたワカサギの当事者に聞いた。

 ◆ワカサギ=1917匹、2300グラム

 長田和人さん(45=甲府市)、精進湖「湖畔荘」1月12日

 ワカサギ歴は2年。釣れるコツはなんとなく分かっていた。もともとバスマンで、ワカサギの回遊行動は自然と注目していた。釣りはルアーから入ったこともあり、魚の警戒心を解くことをモットーとしている。

 「仕掛けを底にドスン、はNG。想像するにどんなに軽いオモリでも着底したら、水中ではかなりの衝撃のはず。それだけで魚が散ってしまうと想定してサオを握っている」。だから、湖面からどのくらい下に仕掛けを落とすかでタナ(魚の遊泳層)を調整する。

 この日の早朝、魚群探知機で表層付近に反応が出た。仕掛けをそろり、そろりと落として、湖面から2メートルでプルルンと鋭いアタリが出た。サオはボート左右に1本ずつ。道糸はPE0・1号。0・2号のハリスは全長1メートルでハリは7本とオモリ(1号)下に1本の計8本バリ仕掛けで手返しの速さにこだわった。

 この日は常にアタリがある状態。サイズは小さかったが、右側のサオをタナにセットして、左側を準備している間にアタリが出る。このときにプルプル震える右側のサオを少しだけ巻き上げる。「そのままだと逃げられる。ハリは掛かりのいいがまかつのソデ0・5号。軽く巻き上げるだけでしっかり合わせられる。このちょっとしたフォローをしておかないと数は伸びない」と解説してくれた。

 太陽が上がってからは、回遊する場所が変わり、タナもやや深くなる。エサはラビットをメーンとしながら必ずブドウ虫を交ぜる。「体液を出して魚を寄せる。群れをそのまま流すのではなく、いかにとどめるか。ブドウ虫はこまめに傷を入れたり変えたりする」とエサの工夫にも余念はない。

 ワカサギは12月から翌3月まで。4月からブラックバス、6月からアユ、10月からはエギングのイカやシーバスと四季を通じていろいろな釣り場に足を運ぶ。「今シーズンのワカサギは2500匹台が目標ですね」と長田さんは闘志をたぎらせた。

 ◆現認・精進湖「湖畔荘」渡辺金尊代表(73)

 ほかの釣り人とは雰囲気は違うけど、長田さんは数釣りは上手ですな。今年シーズンも21日にボートに乗って、手始めに593匹(950グラム)を釣ってますもんね。サイズは昨シーズンよりも大きいと思います。2500匹台を目標にしているんですか?

 長田さんならできるかもしれないし、期待したいですねぇ。