<渓流FISHING>

 和歌山・有田川でアマゴ釣りが特別解禁された16日、数釣りを楽しもうと二川ダム上流の支流・湯川川に出掛けた。早朝から「さがりの滝」の下流に入川すると水況が良好で魚の活性がすこぶる高く入れ掛かり。午前11時までに鮮やかな朱点をまとったヒレピンを中心に13~25センチを76匹もゲット。春の穏やかな日差しと清流のせせらぎにいやされながら、アマゴの活発なエサ追いを夢中で楽しんだ。

 引き水の好条件に恵まれ、美形の天然アマゴが次々に目印を引き込んだ!

 午前6時ごろ上湯川地区に到着。「さがりの滝」から100メートルほど下流へ入った。3日前の雨で水位が約10センチ高で濁り無し。いかにも釣れそうな雰囲気を感じる。はやる気持ちを抑えながらG2オモリをハリ上20センチに付けた仕掛けをセット。

 生イクラを3粒ハリに刺し、瀬落ちの白泡へ仕掛けを投入。エサが底流れに入り、目印がゆっくり流れだすとツンとしたアタリでお出迎え。手首で軽く合わせタモに飛ばしたのは艶やかな朱点をちりばめた16センチの美しい天然アマゴだった。

 続いて同型の美形が3連発。朝一番からの好調な釣れっぷりに思わずほおが緩む。少しずつ釣り上がると石周りや瀬の開きなど流れの緩いポイントで次々にアマゴが反応。解禁日とあってハリを知らないむくな魚が活発にエサを追ってくる。

 さらに進むと、アマゴがたまっていそうな大きなえん堤に出た。流れの緩い右岸の反転流から探ると、13~15センチの天然ものに加え解禁の2日前に放流された成魚(18~20センチ)も数匹まじり、1投1匹でハリ掛かり。1時間ほどで15匹も釣りあげた。

 反応がなくなるとオモリを2Bに交換し、流れの筋を探ると目印がスーッと水中へ。魚体をくねらせて抵抗する強い引きをみせたのは精かんな顔つきをした25センチのグッドサイズだった。

 その後も、流れの筋を変えながらエサを流し、13~21センチを8連続でキャッチ。同8時で早くもビクがいっぱいになり車に戻って魚をクーラーへ。川に戻ると、谷間に日が差し込みだし、やわらかな春の光りに誘われ、アマゴの食いが一段と上昇。

 瀬脇や瀬の開きなどで天然ものの好反応が続き、みるみるうちにビクが重くなっていく。時折、サビの残る魚もまじるが、全体的には太くてきれいな魚が多く成育の良さを実感。時間がたつのを忘れて夢中で釣り続け、再びビクが満タンになった同11時に納竿。瀬で良型、流れの緩みで小、中型が次々に掛かる爆釣劇を堪能し川をあとにした。【日刊FPC・下田成人】

 【今後の見通し】魚がよく見えており、魚影は濃い。これから水温が上がってくるとクロカワ虫やヒラタなどをエサに瀬を探ると好釣果が期待できる。お薦めのポイントは各支流の上流部や本流上流の花園地区。適度な雨で川がリセットされ、川虫が流れる引き水時に食いが立つ。釣期は6月の末まで。

 【問い合わせ】有田川漁協【電話】0737・52・4863。遊漁料は年券が5000円、日券は3000円(ともに税別)。

 【交通】阪和自動車道の有田ICを有田・金屋方面へ出て信号を左折。県道22号、国道424号、同480号を経由し、三田トンネルをすぎ、信号を右折。県道19号で上湯川地区へ。