<アユFISHING>

 アユ釣り師たちの熱いシーズンがいよいよ開幕!

 西日本の主要河川で5月下旬から順次、アユの友釣りが本解禁される。太平洋側では小ぶりながら、例年並みの天然そ上があり、量も多そうで期待したい。日本海側では一部、そ上が遅れ気味の河川もある。全体的には水温が低く、成育が遅れ気味の状況だが、梅雨明けからの最盛期には目印を一気に飛ばすほどの追いが本格化するだろう。以下、各地から届いた情報を紹介しよう。

 【岐阜県】長良川中央は小ぶりだが、天然そ上(以下そ上)が良好。下流域で数多くの群れが確認されている。放流ものは人工産を昨年よりも500キロ多く放流。益田川は梅雨明けからが本番で終盤に大アユが狙える。馬瀬川上流は水質が良く、うまいアユが釣れる。付知川は17日の解禁日に島田橋周辺で14~16センチを平均20匹、多い人で50匹。放流量が多いので狙い目だ。

 【愛知県】11日に解禁された矢作川は上流域、笹戸から小渡地区が面白い。場所ムラがあるものの、良く釣れている。サイズは平均13~15センチで大きいものは17センチが掛かる。寒狭川は支流に人工産、本流に湖産を放流。成育良好。振草川は岩盤底が多いのが特長。役場前から川角地区が川相も良くて掛かりそう。駐車スペースもあるのでお薦めだ。

 【福井県】九頭竜川中部は、そ上がここ数年で最も多い。放流も順調で大きめの稚魚を放流。梅雨明けから数、型ともに期待できそうだ。北川・南川は台風で川相が変わったところもあるが、専用区へ重点的に放流されており狙い目だ。そ上は例年並みに見込める。

 【三重県】大内山川は下流域で例年並みのそ上(6~13センチ)がみられる。渇水なので一雨欲しい。放流ものは成育良好。宮川上流も成育が良く、大きいものは18センチに成長。状況をみながら放流を続けるという。長瀬太郎生川は例年よりもそ上が早く数も多い。今年から女性の年券が4割引き。

 【奈良県】天の川は湖産を昨年よりも多く放流しており成育も良好。追いアユも確認。十津川は風屋ダム上流を除き解禁される。大雨災害で川相が変わった支流の神納川は上流部に50キロを試験放流。災害復旧工事あり。北山川はそ上が良好で石もよく磨かれている。

 【和歌山県】古座川のそ上は例年並み。稚魚は海産の大きめを放流。有田川は上流で災害復旧工事が多数あるが、成育は順調。場所ムラがあるものの、良く釣れている。二川ダム下流は小ぶりだが、例年並みのそ上があり、終盤まで楽しめそう。日高川の龍神地区は6月中旬までに120万匹の追加放流が予定されており期待がもてる。日置川はそ上が良好。ダム下流は梅雨明けからが本番。紀ノ川は漁協で育てた良質の稚魚を放流。そ上良好。終盤の尺アユにも期待したい。

 【滋賀県】安曇川中流の朽木は湖産を5月中に3500キロ放流。そ上も確認されている。昨年の台風で川相が変わった所もある。

 【京都府】上桂川は湖産が放流され、活発な追いが楽しめる。美山川は人工産のみを放流。台風の影響で川相が変わった所もあるが石が磨かれており、成育は良好だ。追いアユも確認されているので期待できる。

 【兵庫県】揖保川は解禁までに120万匹、7月中に60万匹を放流予定。友釣り専用区には大きめの稚魚を放流。そ上は例年並みの見込み。終盤の尺アユにも期待したい。千種川は三河地区から上流がお薦め。

 【中国地方】広島・江の川は渇水で一雨欲しいところ。16日に大きめ(14~15センチ)を放流。鳥取・千代川はそ上が遅れ気味だが量は例年並みの見込み。成育良好。日野川もそ上が遅れ気味。状況を見ながら人工産を最大で240万匹放流予定。8月下旬から下流域、岸本地区で数が釣れる。島根・高津川はそ上が例年よりも一月ほど遅れている。

 【四国】吉野川は小ぶりだが、そ上が良好。仁淀川は下流域で天然ものが確認できるが、渇水だがそ上は例年並み。四万十川は一人一瀬のゆったりした友釣りが楽しめる。8月中旬から中流域で大アユが狙える。

 【九州】球磨川は成育が良好。終盤の尺アユにも期待。五ケ瀬川は渇水でソ上が遅れ気味。放流量は昨年の倍以上。25日には大きめのサイズが放流された。【日刊FPC・下田成人】

 ◆おことわり

 大雨などによる出水で解禁日が変更される場合もあります。また「遊漁券」の現場購入が割り増しの河川もあります。