ドラゴン級に挑戦!

 日刊スポーツ、日刊銀鱗倶楽部主催「2014

 月桂冠杯

 兵庫・明石船釣り大会」が2日、同市の林崎漁港を大会特設本部にし、参加67人がタチウオの1匹長寸を競った。雨もあがりポイントの神戸沖は波もなく穏やか。仕掛けを投入後、いきなりメーター級の幅広が食いだし、次々と良型が船上で躍る。昼前には強風が吹き食い渋ったが、参加者は納竿の午後1時まで強烈な引きと格闘していた。帰港後の審査では、46人が100センチ超を釣る好釣果のなか、127センチを仕留めた中平寅重さん(76=豊中市)が優勝。良型ばかり23匹そろえた植原由樹さん(61=加古川市)が見事「月桂冠賞」を獲得した。また「レディース賞」は川瀬光子さん(54=高槻市)が、グチを釣った稲見清士さん(51=神戸市)に「他魚種賞」がそれぞれ贈られた。

 朝日が昇り始めた午前6時15分、記者が乗り込んだ小松丸ほか2隻に参加者67人が分乗して出船。曇天だが心配された雨が降る様子もない。神戸沖に到着し、同7時ごろ船長からの合図で、参加者が一斉に仕掛けを投入した。

 早速アタリがあり、各所で100センチ近いタチウオが上がり始める。今年のタチウオは、最近は少し低調だったが、前日から上昇。現場は水深65~70メートル。潮が南から西へ流れており、船は何度か移動を繰り返してポイントを探る。

 すると同8時すぎからあちらこちらでヒット。サオがしなり、銀色に輝くタチウオが次々に上がった。船長の話では、潮が南へ流れ始めたことで、入れ食い状態になったという。

 同9時すぎにヒット数は落ち着くが、良型が出始める。船首付近で釣っていた長束邦治さん(豊中市)は、116センチ、1260グラムの大物をゲット。「水深63メートルくらいのところでヒットしました。やっぱりアタリも引きも全然違いますね」と会心の笑顔を見せた。

 昼前からは潮が速くなりアタリがストップ。それでも時折、良型がヒット。高橋慶さん(西宮市)も「95メートルくらいから巻き上げながら狙っていました」と104・5センチを釣りあげた。

 午後0時30分すぎ、船長から「ラストコール」。最後の勝負で大物をゲットする気合がこもる。数こそ出ないが100センチ前後が上がる。優勝した中平寅重さんの127センチもこのときに釣れたものだ。同1時に納竿。100センチ超を釣ったのは参加者67人中46人。120センチ超も5人と釣果はバッチリ。潮が良ければ今後も良型が期待できる。【高垣誠】