小池百合子都知事は、豊洲市場の建物下に従来方針と異なる盛り土がなかった問題で、新たな検証報告書を発表した1日の会見で、「振り返れば、当時は都議会も(旧)民主党が多数を占めていた。そういう中で、都の職員もいろんな苦労はあったと思う」と述べた。当時、政権を担い、都議会でも多数を占めた旧民主党の存在も、少なからず影響したと受け取れる認識を示した。

 盛り土を実施しないことが最終的に確定したのは、12年5月だと指摘。一連の流れは、旧民主党政権時代の出来事だった。

 小池氏は「盛り土を決めたのに、地下空間をつくったことと(旧民主党政権と)は話は違う」と断った上で「(都庁)全体を取り巻く環境は、これまでにないような状況にあったということは、思い出した方がいい」とも指摘した。

 小池氏の発言に関し、都議会民進党は1日、報告書公表を受けて発表したコメントの中で、「あたかも我々の前身である都議会民主党が多数を占めていたことが要因の1つであるかのような真意をはかりかねる発言があったことは、誠に遺憾である」と、反論した。