都議会自民党は29日、所属する都議3人が28日に会派を離脱した上で、新会派「新風自民党」を立ちあげると表明したことについて、今後の対応を協議した。来年の都議選で改選を迎える3人は、自民が対立を強める小池百合子都知事との連携を見据えており、「裏切り行為」(都政関係者)の声もあるが、3人の行動に対する対応の結論は、出なかったとみられる。

 都議会自民党の高木啓幹事長は、「突然の申し出で、ただただ驚いている」と談話で言及。しかし、会派内には3人以外にも「離脱予備軍」がいるとみられ、3人を合わせて最終的に10人近くにのぼるとの臆測もあるという。

 会派離脱を表明した3人は、同じ行動に出る同僚の「受け皿」になる意向も表明。今後、自民側が会派内の締め付けを強める可能性もある。3人はすでに都議選に向けた党の第1次公認を得ており、離党の意思もないとしているが、その扱いも焦点となる。

 来年都議選を控えた都議会では、「『古い自民』離れ」(小池氏周辺)が加速。今月14日、公明も議員報酬をめぐる意見の違いから連立解消を突きつけ、小池氏との距離を縮める。「親・小池派」を増やしたい小池氏と自民党のせめぎ合いは、年をまたいで続く。