13日の参院予算委員会で、安倍晋三首相の答弁を「ひきょう」と指摘した民進党の小西洋之議員が、不適切な発言と指摘され、発言を撤回するひと幕があった。

 小西氏は発言撤回の上で、「霞ケ関の官僚として12年国会に通い、国会議員になって7年。この20年で安倍総理ほど、聞いたことに答えずに長い答弁をされ、野党議員にさまざまな発言をする総理を見たことはない」と恨み節を残した。

 小西氏はこの日、教育勅語に関して首相に答弁を求め、首相はかつて国会で行った答弁内容をもとに、「コメントする立場にはない」と述べた。

 これに対し、小西氏は「私は、安倍総理のそういうひきょうな答弁は(すでに)読んでいる」と発言。「目が泳いでいますよ」とも述べた。

 小西氏の発言直後、「何がひきょうだ」「ちょっとダメだ」と、首相や与党側が抗議。民進党の福山哲郎議員も小西氏のもとに歩み寄り、注意した。

 この後、答弁に立った首相は「小西さんの質問には、聞いて驚いた」と皮肉り「目が泳いでいますよ」と、小西氏の発言を逆手に逆襲したが、これには野党側が強く反発した。

 小西氏は15年9月、安保関連法案の採決が行われた参院の特別委員会で、委員長席に向かってダイブし、採決に体を張って反対したことで知られる。