立憲民主党の菅直人最高顧問(75)は参院戦初日となった22日、大阪・梅田のヨドバシカメラ前で、大阪特命担当として、大阪選挙区で争う立民の候補の応援に入り、大阪で圧倒的な強さを示す日本維新の会への危機感を募らせ、批判を展開した。

菅氏は「本来、東京を選挙区とする衆院議員でありながら、なぜ、大阪の特命担当を自ら希望し、こういう形で、最初の演説として、入ったのか」と切りだし、「このまま間違うと、二重の意味で日本は大変な問題を抱えてしまう」「日本の政治にとって大きな曲がり角になる」などと呼びかけた。

まず、維新の代表、副代表が大阪市長、大阪府知事を務める大阪では、府・市が一体となって、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致計画を進めることを問題視。これについて「3年前、4年前ならまだしも、今カジノをやっても、もうからない。赤字が増える」と、コロナ禍もあって、経済や国際交流が停滞、変化する現況に合致しないと呼びかけた。

「2人(松井、吉村の両氏)とも、もう分かってると思う。しかし、いまさら引き返せない。だから、話を変えようとしている」

維新の外交政策へも「強硬策」と異議を提示した上で、松井代表らが提言する原発稼働についても、苦言をていした。

菅氏自身、東日本大震災当時の総理大臣で、原発事故の対処にあたった経緯から「維新は今、電気が足りないなら、ちょっと危ないエネルギーでも動かせと言っている。電気は再生可能エネルギーで、きちんとやれば生み出せます。その大きな間違いを推し進めようとしているのが、この大阪を拠点とする維新じゃないですか」と強く訴えた。

個人的には「人を嫌うタイプじゃない」と前置きした上で「維新はインチキですからね。維新は間違ってますからね」と非難した。

「大阪が、日本が間違った方向にいかないために、なんとしても、大阪の貴重な貴重な1議席を与えて欲しい」と繰り返し訴えていた。